NFT市場が「終わった」という声を最近よく聞きますよね。
確かに、2021年〜2022年のバブル期と比べると、取引量は80%も減少しています。でも、本当にNFTは終わってしまったのでしょうか?

NFTはオワコン…?
実は、NFT市場は今、投機から実用性への大きな転換期を迎えているんです。
この記事では、NFT市場の現状と2025年の展望について、最新データを基に詳しく解説していきます。
NFT市場の現状:厳しい数字の裏側にある真実
バブル崩壊後の市場規模
2025年現在のNFT市場を数字で見てみましょう。
グローバル市場の現状
- 2024年の市場規模:299.6億ドル〜430億ドル
- 2025年の予測:504.3百万ドル〜610億ドル
- ピーク時からの取引量減少率:80%



数字だけ見ると確かに厳しいですが、これには理由があるんです
「98%のNFTプロジェクトが死亡」の真相
衝撃的な統計があります。
プロジェクトの生存率
- 98%の2024年新規プロジェクトが「実質的に死亡」
- 95%のNFTコレクションが無価値化
- 初週の取引が10件未満のプロジェクト:98%
これらの数字は確かに厳しいものです。しかし、これは「投機目的のコレクティブルNFT」に限った話なんです。
NFTが「終わった」と言われる3つの理由
1. 投機バブルの崩壊
2021年〜2022年は、誰もが「次のCryptoPunks」を探していた時代でした。
バブル期の特徴
- 無名のプロジェクトが一夜にして高騰
- 有名人の参入による過熱
- 「とりあえず買っておけば儲かる」という風潮
この投機バブルが崩壊したことで、多くの人が「NFTは終わった」と感じています。
2. マーケットプレイスの閉鎖
主要なNFTマーケットプレイスが次々と閉鎖しています。
閉鎖したマーケットプレイス
- X2Y2
- Kraken NFT
- その他多数の小規模プラットフォーム



でも、これは市場の健全化の証でもあるんです
3. 過剰供給による価値の希薄化
月間3,635もの新規コレクションが登場する過剰供給状態。これでは、個々のプロジェクトの価値が薄まるのも当然ですよね。
2025年、NFTは「実用性」の時代へ
OpenSea CEOの重要な発言
OpenSeaのCEO、Devin Finzer氏はこう語っています。
「純粋なコレクティブルNFTの時代は確実に終わった」
これは悲観的な発言ではありません。むしろ、NFTが次のステージに進化している証拠なんです。
実用的なNFTの5つの活用事例
1. 大阪万博2025での大規模実装
2025年の大阪万博では、NFT技術が全面的に活用されます。
万博でのNFT活用
- デジタルウォレットアプリにNFT/SBT統合
- 観光NFTで地域文化体験を記録
- 参加証明トークン(譲渡不可能)
- 日本政府観光局、大阪市、滋賀県などが参加



日本がNFT実用化の最前線になるのは嬉しいですね!
2. RWA(現実資産)のトークン化
不動産、美術品、債券などの現実資産をNFT化する動きが加速しています。
RWAの利点
- 24時間365日取引可能
- 小口化による投資機会の拡大
- 透明性の高い所有権管理
3. ゲーム内アイテムの真の所有権
日本の大手ゲーム会社も本格参入しています。
参入企業
- スクウェア・エニックス(The Sandboxに土地購入)
- バンダイナムコ、セガ(Oasysプラットフォーム参加)
- サイバーエージェント(CA GameFi設立)
4. イベントチケット・会員権
転売防止やファン体験の向上に活用されています。
メリット
- 転売ヤー対策
- 来場証明の永続的な記録
- 特典付与の自動化
5. デジタルID・証明書
学歴証明、資格証明、医療記録などへの応用が進んでいます。
専門家が予測する2025年のNFT市場
Banklessの5つの大胆予測
暗号資産メディア大手のBanklessは、2025年について以下の予測をしています。
- 新記録的なミント活動が発生
- インフラとしてのNFT活用が拡大
- オンチェーンゲーミングが爆発的成長(Layer2 TPS 1,000超え)
- Bitcoin Puppetsがトップ5コレクションに
- CryptoPunksが新記録を更新



投機ではなく、実用性による成長が期待されています
成長が期待される分野
スポーツNFT市場
- 年率26%成長
- 2031年までに80億ドル市場へ
Web3ゲーム市場
- Metal Valleyなどの大型タイトルがリリース
- プレイヤー所有権の概念が一般化
NFT投資を考えている方へのアドバイス
投資する際の3つのポイント
- 実用性があるプロジェクトを選ぶ
- 単なるアート以上の価値提供
- 明確なユースケース
- 継続的な開発活動
- コミュニティの質を重視
- 投機目的ではないホルダーが多い
- 開発チームとの活発なコミュニケーション
- 長期的なビジョンの共有
- 分散投資を心がける
- 1つのプロジェクトに集中しない
- 異なるカテゴリーのNFTを保有
- 余剰資金での投資



私も実用性のあるNFTを中心に、少額から始めています
避けるべきNFTプロジェクト
危険信号
- 有名人の名前だけで売っているプロジェクト
- ロードマップが曖昧
- 匿名チームで連絡先が不明
- 「必ず儲かる」という謳い文句
日本企業の本格参入が始まっている
大手企業の動向
楽天、メルカリなど、日本の大手企業もNFT市場に参入しています。
注目の動き
- 楽天NFTマーケットプレイス
- メルカリのNFT参入
- Meta Fashion Factory(デジタルファッション)
これらの企業は、投機ではなく実用性を重視したサービスを展開しています。
規制環境の改善
SECがOpenSeaへの調査を告発なしで終了するなど、規制環境も改善しています。
ポジティブな変化
- 「厳格な罰則」から「明確なルール」へ
- KYC/AML基準の整備
- 企業の参入障壁が低下
まとめ:NFTは「終わった」のではなく「生まれ変わった」
NFT市場は確かに大きな調整期を迎えています。しかし、それは「終わり」ではなく「新たな始まり」なんです。
2025年のNFT市場の特徴
- 投機から実用性へのシフト
- 大手企業の本格参入
- 規制環境の整備
- 日本が実用化の最前線に



バブルが弾けて本当の価値が見えてきた、というのが正直な感想です
NFTの技術自体は、デジタル資産の所有権を証明する革新的なものです。この技術が、より実用的な形で社会に浸透していく2025年。
投機的な「一攫千金」を狙うのではなく、実用性のあるNFTプロジェクトに注目することで、新しい投資機会を見つけることができるでしょう。
NFTは終わっていません。むしろ、これから本当のスタートが待っているはずです。